Monday, October 26, 2009

Agriburbiaという新語

ボールダーにいると、ノーベル賞物理学者、宇宙飛行士、世界的な音楽家、ベンチャー投資家、思想家などがあまりにも多いので、小都市に住んでいる気がしない。レストランの格も全米で屈指のところが多くある。これだけの高等教育を受けた人の多様性を持つコミュニティもそれ程多くないだろう。白人系の人口比率は多いが、それでも、世界各地からの転入組みも多く、小生のような日本人が住んでいても、肩身の狭い思いをすることはない。この地には雑多な文化的多様性を受け入れる土壌がある。

この街には裕福層は多く、キャニョン街などでは5億円以上のマンションが売られている。ニューヨークであるまいし、何でこのような値段が設定できるのか不思議でならないが、それだけここの不動産価値は高い。確かに現在の景気では、さすがに最上級のマンションなどは販売に苦労をしているらしいが、そもそも、その値段で今売れなくとも、街がアメリカでも相当な人気なので他州の金持ち層が移ってくることで解決しそうだ。先日も東部から移住を検討しているスーパーマーケットチェーンのオーナーに会ったばっかりだ。昨日も夕食に友人の不動産業者の人と出たら、中堅どころの物件は、市況は熱しているとのことだった。唯一、超高額なところがあまり売れずに苦労しているようだ。ここで写真を掲出しているThe Areteの高級マンション群も、当地の資産家Tebo氏が作り上げたコンドミニアムだが、売れずとも、きっと保管していくだけの財力はある人なだけに、物件を叩き売り、市況を不安定にさせるようなことはない。

ボールダーでは、どこへでも歩いて行けるダウンタウンの物件は相当注目されているが、近隣には相当の有機農業をしている農家もあり、その農家と連動した宅地開発がされる気配が出ている。コロラド州全体が健康州として全米のマスコミにたびたびに取り上げられるので、新規の人口流入を促してしまう。しかも、きても良い物件を求めたがる人が多いので、文化的志向の高い金持ち層がさらに来てしまう結果となる。しかし、需要の高いボールダーの住宅物件は高すぎるので、新たな動きが輩出するのは難しい。だから、今日はボールダー近郊で発生している現象を取り上げよう。

タイトルのAgriburbiaという言葉なボールダー発のものではない。Agriは農業を指し、burbiaは郊外を意味するsuburbsの合成から造られたことばだ。この言葉を造ったのは、ボールダーから北東50キロくらいのところにあるミリケン市の宅地開発をしようとしているマシュー・クイント・レドモンド氏だ。同氏は、ボールダーの南にあるゴールデン市に本社があるの不動産業者で、このAgriburbiaコンセプトを何と知的資産として商標登録してまっている。同氏はTSR Groupなる会社を率い、田園と都市の要素を組み合わせた居住コンセプトをつくあり上げて、注目を浴びている。

ボールダーのように、アメリカで最初の公的資金によるオープンスペースの買い上げを行なってきたところを見て、そんな無駄な土地の使い方をする余裕が無くなってきていることを主張しているのだ。現に私の家の前は広大なオープンスペースがあり、すばらしい景観を十分に享受をしているのだが、彼の理論によればそれはもったいない土地の使い方になる。正直言って、確かにこの土地の買い上げはもったいない気がする。受益者の私が文句を言う筋もないが、より良い土地利用の実験がされてもおかしくはないと思ってきていたので、このAgriburbiaコンセプトへの関心はある。

Agriburbiaが目指すところは、宅地開発のコンセプトにオープンスペースと野生動物の生息環境を維持するのだが、それに加えその宅地開発プロジェクトにもう一つの農業要素を組み入れると云うものだ。追加される要素には、個人菜園あるいはフルスケールのぶどう苑とワイナリーなどの組み合わせをつけるとかと云うものである。レドモンド氏が売り込みたいコンセプトは、宅地の開発と食の生産を結びつけた本来人間が営んできた生活方式に少しでも戻ると云うものだ。レドモンド氏が立ち上げているプロジェクトの最初はコロラド州のミリケンにあるものだが、宅地のそばにぶどうの生産とワイナリーを併設するものを検討している。今後開発されるAgriburbia物件については、必ずしもぶどう苑、ワイナリーのパターンではなく、売りのポイントを変えて行くように考えている。レドモンド氏が言うのには、農地をそのままにしておけば、宅地開発の期間に、土地農地がすべて開発されてしまい収入がストップすることなく、住宅分のセクションだけが、売れるまで収入がない形式を考えているようだ。

コロラド州は人気州だけにできることだと思うが、ミリケンプロジェクトはこれから工事をはじめるところだ。618エーカーの広大な土地に、944軒の家の建設が予定され、その内108エーカーがバックヤードファーム、その上さらに152エーカーには灌漑されたコミュニティファームが予定されている。計画では、その農場で収穫された農作物を居住者に与えられ(支払いの仕組みは定かでない)、同地区の建てられるレストランなどの食材としても活用する方向だと言う。レドモンド氏は、このコロラドにこの他13のAgriburbiaを夢見ている。同氏は、アメリカでは3100万エーカーの土地に芝生が植えられていると言う。彼は、それを無駄と見て、そのスペースを食の生産に振り替えたいとも夢見ている。

このAgriburbiaプロジェクトが成功するか定かでない。ボールダーで始まったオープンスペースに触発されて、Agriburbiaはテークオフをしようとしている。ボールダーはあまりにも豊かになり過ぎ、コスト高になったので、こうやって近隣で別の実験が行なわれようとしている。日本で過疎化で悩んでいる地方の再生にもつながるようなプロジェクトにも見える。日本の方で見学をしたい人がいれば、いつでも仲立ちをするのでコンタクをしていただきたい。今後このAgriburbiaを暖かく見守っていこう。

Friday, October 09, 2009

Sprouts スーパーマーケット開店

デンバーからボールダーに入る36号ターンパイクとベースライン通りの交差点近くに、ボールダーの最新のナチュラルスーパーが開店をした。このスーパーの名前はSprouts(もやしの意味)だ。アリゾナ州に本社を構えるスプラウト社は現在急激に伸びているチェーンだ。景気後退の最中の今年、開店する拠点だけでも、このボールダー店を含めて11店舗におよぶ。拠点数は年内に42店舗までに広げるつもりだ。来年も同じようなペースで拠点を広めるつもりがあるらしい。隣町のロングモントにも拠点を構えるので、ホールフーズがメインの市場へと殴り込みをかけてきているところだ。

ボールダーに本社を構えるサンフラワー・ファーマーズ・マーケットのチェーンとこのスプラウト社は類似点が多い。ナチュラル市場の発展を受けて、大手の間隙を縫って成長しているチェーンだがらだ。しかも、店舗展開の方式はナチュラルでいながら低価格路線を打ち出しているもの。大手のセーフウェーやキングスーパーよりも小回りが利き、プレミアムで売ってきたホールフーズを下から攻めようという戦略だ。サンフラワー・ファーマーズ・マーケットがSerious Food....Silly Prices(まっとうな食べ物を、アホらしい値段で)とスローガンでやっているのに対して、スプラウト・ファーマーズ・マーケットはHealthy Living for Less (より低価格で健康的な生活を、、)と攻めてきている。

今日は開店初日だったので、目玉商品を多く配置して、スーパー前に駐車場は満車だった。自宅にも案内がきたので、それを紹介しておこう。今日は少し写真が中心の記事になってしまうが、ローカル、ナチュラルへの勢いが、このような激戦区のボールダーでも展開されていることだけリポートをしたかった。

Wednesday, October 07, 2009

Dow Chemical社、屋根板をソーラー化


アメリカの化学大手企業のダウケミカル社が、屋根板をソーラー化した記事がニューヨークタイムズ紙に掲載されている。ソーラー屋根板についてはシャープなどの日本のメーカーも技術は相当進んでいるし、ダウケミカル社の専属的な技術ではないが、時代の流れからして、これまでソーラー技術は何かプレミアム的な存在だったものが、ここへきて、一般建材の分野に下がってきていることは注目してよい。コストが高いのであれば、一部の裕福層だけが利用することになりかねず、それでは省エネは広がらない。アメリカのセクターごとのエネルギー消費を見てみると、住宅分が22%を占めており、そこが大きくエネルギー消費を削減できることになれば、二酸化炭素排出量は大幅に削減できることになる。

アメリカの景気後退は底を打った観があり、徐々に住宅建設が回復基調にある。最新データーは全米ベースの新規住宅着工件数は8月のもので59万8千軒だが(昨年同月は84万9千軒)、オバマ政権が打ち出しているグリーン景気助成策の一環として、新規住宅の一部にでもこれが採用されるようになれば、省エネの勢いはつき始めることになる。まだ、このダウ・ケミカル商品は市場に出回っていないが、テストマーケティングが2010年の年央だと言われているにもかかわらず、このように先行して発表をしているのは、消費者やデザイン施工の企業や住宅開発業者へ早めに売り込みはじめたことを意味しているようだ。

これまで、グリーンな既存・新興企業が、設置訓練をして資格を与えられた人たちが備え付けるような仕事についていたものが、ダウケミカル社の方向性としては、屋根の施工業者、つまり、これまでアスファルトタイルの設置をしていた人たちでもできるような簡便化している模様だ。そのために、施行工事のコストは大幅に削減できるとダウ・ケミカル側は見ている。これまでの既存屋根板と同じような扱いで済むことだが、最終的にはインバーターへの接続は電気工の仕事になるものの、作業は平準化されてしまう。

ダウ・ケミカル側の市場予測では2015年までには市場は500億ドル規模になると見ている。しかも、普通のアスファルトタイル屋根板の住宅普及率が90%を占めていることから、ダウケミカル側は、アスファルトタイルの平均寿命は20年となっているので、既存住宅屋根板の張替えでも需要が出てくるだろうと予測しているようだ。このダウケミカル社に薄膜(thin-film solar cells)を供給しているのはアリゾナ州ツーソンにあるGlobal Solar社だ。この薄膜は先端的なソーラーパネルと比較するとエネルギー交換効率は10%しかないために、ソーラーパネルと同じようなエネルギー交換率を産み出そうとすればよりも広い屋根面積が必要ということだったためにあまり魅力がなかったカテゴリーだ。しかし、このように効率が高くなくても、ダウケミカル側では、これら屋根板を使っても、通常の住宅の必要電力の40−80%をまかなえるだろうと見ている。

ダウケミカル社は、広範な製品群や技術を持っている一大企業だが、とかく環境派の人々に叩かれる企業の一つであることも事実。しかし、このように経済的な見返りがあれば、企業としても環境保護的な製品を作ることは大いに考えられる。モンサント社なども農業化学品を多く作り出し、環境汚染の元凶のように見られている企業も、連邦政府の指導や法制改正などにより、土壌改良技術を開発したりしたら、社会はきっと少しでも良い方向へ進むことだろう。オバマ政権が取っている省エネ政策、グリーン雇用促進策、代替エネルギーの政策など大いに注目していきたいものだ。

Thursday, October 01, 2009

監獄さえ、グリーン!

今朝の当地の日刊紙デイリーカメラ紙が伝えるところによると、ボールダーにあるボールダー郡の監獄は、時代の趨勢に合わせ、グリーン化を展開することを考えている。しかし、バラ撒き行政の一環ではなくそれは一応財源を確保しないといけないので、11月の投票の時に住民投票にかけることになりそうだ。投票案件としては1Cの名前を冠したこの動きは、監獄施設の光熱費などの削減を目指したものだ。

ボールダー郡の監獄は、相当な電力を消費しているらしい。監獄内にいる囚人は500人のも達し、その彼らの衣服、シーツやタオル、暖かいシャワーや電球によるエネルギー消費はばかにならない。洗濯機や乾燥機などは日に16時間も稼働しっぱなしなのだ。

11月の住民投票では、現在監獄の光熱費コスト年間25万ドルを半減しようと考えている。もちろんそのために大きな省エネ投資が必要になる。それを固定資産税で負担するのではなく、連邦政府の公的資金の借り上げ(金利ゼロ)で、行なうことを検討中しているだけなのだ。連邦のこのゼロ金利の資金は、公的な建物だけに貸し付けられるものだ。市としては、約7億円(610万ドル)をかけて、監獄だけでなく、シェリフの建物や裁判所関係の建物全般の省エネ化しようと考えている。条件としては、このような公的資金を使う場合は、省エネ改善が20%以上見込めることが必要。住民投票で可決されれば、監獄は100キロワット光起電力システムを取り入れるだけでなく、断熱反射屋根、空調や電灯の効率化のためのアップグレード、郡で害虫で死んだ木々などを燃やすバイオバーナーなどの総合的な省エネ策を講じようとしている。

オバマ政権の景気刺激策が、このような形で、ボールダーの監獄さえにも影響を与えてきている。考えてみると、省エネの可能性は、公的部門でも相当大きいわけであり、それに事業の受託によって民間企業が潤うことができれば、アメリカ経済の相当な部分でも無駄なところが省け公的支出が減り、環境も良くなれば、環境にも大きなインパクトを与えることができそうだ。

Tuesday, September 29, 2009

サンフラワー・スーパーの農場実験

ボールダーはナチュラル・スーパーの実験場だ。テキサス州オースティン市に本拠を構えるホールフーズ社がボールダーを注目していることはこれまでもたびたび書いてきた。現在、ホールフーズのボールダー旗艦店は、全面模様替えを行なっているところであり、来年にはホールフーズのスーパーストアがお目見えすることになりそうだ。ホールフーズは、すでに業界二番手であったボールダー発のワイルドオーツチェーンを吸収合併したことによって、現在拠点が4店舗も出来上がってしまっている。だから、当市におけるホールフーズのプレゼンスはすでに強い。

ホールフーズの他に、当地にはホールフーズに買収され、ボールダーのスーパーチェーンのワイルドオーツの創業社長のひとりであるMike Gilliland(マイク・ギリランド)氏が新たに作り上げたサンフラワー・マーケットチェーンの拠点ができたり、今後、このブログで報告することにしたいが、現在アリゾナ州ベースのスプラウツ・ファーマーズ・マーケットが新築開店を目指して工事を進めている。

その他に当地には、地元のロリータマーケットやラッキーマーケットがあるだけでなく、ビタミンカテージがあったり、コンベンショナルなスーパーのライフスタイル化を推し進める実験場でもあるのだ。セーフウェーのライフスタイル店は、当地ボールダーで実験されたのだ。

このように、ナチュラルが当たり前になってくると、アルバートソンのようにナチュラルでないところが当然衰退をして行くことになるのだが、ナチュラル以外の「売り」を見せていかないと当地では差別化は価格だけになってしまう。だから、ローカルの物産を「売り」にして行くことも大事だ。ホールフーズが、ウェブサイトでわざわざボールダーのページを売り込むために、短編のローカル物語を作り上げていることからもその重要性が見えてくる。地元の生産者を前面に出し、彼らの存在をアピールし、ホールフーズのローカル性を打ち出しているのだ。

>デンバーポスト紙の記事によると、ギリランド氏の率いるサンフラワーマーケットは、そのローカル性を強調するために、更に一歩先に進み、スーパー直営の農場をボールダーの隣町のロングモントで取得し、野菜などの栽培を始めている。もちろん、地元の農家から野菜などを買うのは続けるものの、この農場を使い、消費者の有機モノに対する知識や意識を高めてもらい、マーケティングイベントなどにも使うとのことだ。

有機、ナチュラル、ローカルの他に、マーケティングをしていく上での要件は、どんどん増えてきている。ボールダーが、その中で、引き続き高い意識を持ち続け、新たな実験をしていくことは消費者としては嬉しい。

Thursday, August 13, 2009

ボールダーの底力

アメリカ経済は、少しずつ回復へ向かっているようだが、多くの都市においては不動産価格の大幅下落は否めなく、本格的な経済回復と確定できるようになるまでは相当の期間が要するだろうと言われている。これまでハウジングブームに乗り、人口流入などで急激に発展していたカリフォルニアを含む南西部のサンベルト地域やフロリダなどが、景気後退、クレジット引き締めや過剰開発などによる要因によって、大幅な不動産価格の下落を見ている。また、ミシガンやオハイオなど中西部地域では、裾野の巨大な自動車産業の落ち込みで、失業率が高まり、住宅価格が急落している。不動産が売れずに、価格下落している現象は、痛ましい。

ビジネスウィーク誌の最新号によると、このようなアメリカ全体の不動産価格の停滞にも関わらず、伸びている所があるとの分析を紹介している。ビジネスウィーク誌は、Zillow.comとタイアップした企画において、2008年の第2四半期と2009年の第2四半期の不動産価格を比較している訳だが、その中で、不動産価格が上向いた街のナンバーワンの街としてボールダーをあげている。数値的に見る、同期間に不動産価値が上昇したのは、60%もの住宅で見られ、平均的な上昇率は2.12%だったという。

1929年の世界恐慌に次ぐ大型不況と云われているアメリカ経済だが、景気悪化の逆風を受ける度合いが都市によって大きな違いがあることがわかる。ボールダーが、比較的に逆境のインパクを受けなくて済んでいるのは、就業構造が、高等教育、ハイテックの他に伸びているロハス関連事業所が多いこともあげられる。さらに、大事な点は、ボールダーが住宅乱開発を避け、不動産の投機的な供給過多状況を産み出していなかったことが大きいように思う。住みやすいライフスタイルを守る努力も、不動産の価値上昇に大きく反映したのは言うまでもない。

Thursday, July 09, 2009

本格化するクリーンエネルギー経済

これまでグリーン経済は、特殊な分野だと見られていた。デンマークや一部の国を除き、国の重点産業政策、主力経済政策になると云うよりは、おまけ的な形で自然発生的に出てきたと言えなくもない。もちろんニーズがあるから伸びているのは間違いないが、政府が政策の根幹においてきていることはなかった。特にブッシュ政権の終了まで、化石燃料からの転換、温室効果ガス排出の抑制、新エネルギー経済への移行などは、議論されていたものの、大幅な実行策はとられていないと云っても良い。手術をしないで済ませたいような疾患治療のようなものだ。しかし、加速度的に世界経済が拡大しはじめると、もはや手をこまねいて待っているようなことができない事情にまで発展してきている。石油産出はピークから下降しはじめていると大方の専門家の判断だからだし、今まで消費市場でなかったところまで「消費型経済」へと突入しはじめたからで、資源浪費は環境から、コストから、その他の要因で難しくなるからだ。何かしないといけないと云う意識が、多くの市民の中で芽生えているのは事実だ。

クリーンエネルギー経済は、これまで、グリーンと云う括りで計測されていなかったので、注目も集めていなかったが、統計的にもクリーンエネルギー経済を測定する必要性が高まり、その扱いがグリーンとしての括りつけが始まっている。そうなってくると、クリーンエネルギー雇用の存在が人々が考えていた以上に大きいことが理解されはじめている。The Pew Charitable Trustsなる団体が行なった統計作業によると1998年から2007年の間の推移を見ていくとクリーンなエネルギー経済化での職の創出は、総体としての就労の推移に比べて二倍半の成長率であることが確認できた。Pew財団は、全米50州でのクリーンエネルギー経済の実質的な雇用口の変化について、実質的な数字を把握した上で、雇用数全体を計測しはじめたのだ。このような具体的な計測が行なわれたのは、アメリカでははじめてなので、その内容には、注目すべき結果が多く出ている。

Pew財団の調査によれば、クリーンエネルギー経済は、1998年から2007年の10年間にわたり全米で9.1%成長したのに対して、従来型の経済分野は3.7%しか伸びなかったという。州レベルでも同じことが言え、首都ワシントンと50州のうち38州で、これを裏付けるトレンドが出ている。報告書によると、この部門は、消費者の需要の高まり、ベンチャー資本の資本投下、連邦や州の政策転換により、かなりの勢いで成長することが見込まれている。これまで、政府よりの支援をあまり受けなくとも、2007年段階においてさえ、全米50州の68,200事業所が、クリーンエネルギー経済雇用を770,000まで広げている。現在、オバマ政権などで、急激にこのセクターに資本投下や重点施策の移行を行ないはじめているので、この勢いはさらに加速していくに違いない。

同財団の集計によると、これまで潤沢に政府の支援策を得てきた化石燃料産業セクター(電力ガス、石炭発掘、ガス採鉱などの分野)は、2007年で雇用水準は127万人だったという。支援対策の方向性が変わってくれば、クリーンエネルギーに雇用がシフトするのは目に見えている。
Pew財団が定義をしているクリーンエネルギー経済は次のようなものだ:クリーンエネルギー経済は雇用、企業や投資を生みだす一方で、エネルギー効率を高め、温室効果ガスの排出量、廃棄物と汚染の削減、節水、やその他資源の節約に貢献する 。これがどんなカテゴリーかと言えば5つのカテゴリにまとめられる:( 1 )クリーンエネルギー、( 2 )エネルギー効率性、( 3 )環境に配慮した生産、( 4 )環境保全と汚染の軽減、( 5 )人材育成とサポートなどである。産業全体を見ていく上で、新旧エネルギーに関わる統計が出ている意義は大きい。これにより、雇用の推移や変動、投資や経済成長の趨勢、政策策定や投資の実質的な効果がどのようなものになっているのか、ガラス張りになる可能性も高い。同レポートは、勃興しはじめているクリーンエネルギー経済は、各州において、高い賃金水準を達成していることが明らかになってきている。しかも、ある一部の職カテゴリーだけでなく、広範囲のの分野で高賃金体系の職種が生まれてきていることを示している。

コロラド州のリッター知事も、当州を新エネルギーのメッカにしようとしており、デンマークのVestas社の生産工場を誘致したり必死だ。ボールダーにおいても、Conoco Phillips社が新エネルギーの大規模な研究所を建設しはじめており、コロラドの環境関連のラボラトリーズの存在から、この地域が大きなクリーンエネルギー経済のメッカになることが見込まれている。ボールダーのロハスは、かなり先端的な、クリーンエネルギーの頭脳集団を擁するに至るだろう。もうすでにSmart Grid関連でも、日本からの視察団を多く受け入れはじめており、この州、この街ボールダーの動きは面白い。


環境保全事業はもはや、付帯的な案件で無くなってきている。先進国も発展途上国も、クリーンエネルギー経済を推進し始めるに至り、これまでの社会インフラをも、覆すような変化が出てくることになろう。オバマ政権は、経済雇用政策の問題、外交の問題、医療の問題、など多くの問題を抱えている。現在まだ国民のサポートを得ているが、このハネムーンもいつまで続くか定かでない。でも、石油、化石燃料中心型の経済は、オバマ政権であるにないに関わらず、終焉に向かっていることだけは事実だ。アメリカの雇用状況推移をきちんと見極めていきたい。

Sunday, July 05, 2009

食品メーカーのイメージ問題

食の安全は、先進国アメリカでも大きな問題だ。しかも、大手メーカーを信用できないという消費者が急増をしているという。この市場調査を行なったのは、食に直接関連しないIBM社だそうだが、市場調査サンプルは1000名、10都市で行なわれたものらしい。何と驚くことに、食品メーカーが安全で健康的な食品を提供すると信じている人は20%にも満たないと云う調査結果が出ているそうだ。

この調査で、過去二年間に発生した食品の回収問題で、具体的な品目を想起できたのは83%にも達している。このように高い想起率は食品に対する意識の高さが窺える訳だが、それだけ食品メーカーが安全対策に対して気をつけなければいけないことを示している。メディアの取り扱いの高さも当然あるので、このような結果が出ると思われるが、いざ、ある特定食品が問題視されると、カテゴリー全体のイメージが下がることが想定され、安全対策をしているメーカーの広報力やアクションの早さも重要になってくる。

昨年3月に、アメリカ人には欠かせないピーナッツ・バターがサルモネラ菌で汚染されているため、連邦食品医薬品局が回収指示をした際に、ボールダーにあるオーガニックのピーナッツ・バターを生産するJustin Nut Butterは、急遽、彼らのピーナッツバターは、回収の対象となっていないことを広報し、売り上げを急増した。牛肉の回収に至っては、比較的毎年どこかで発生しているので、その度に、オーガニック牛の販売が伸びるのだと、やはりボールダーのナチュラル牛を生産販売しているColorado Natural Beef社は語ってくれた。

IBMの調査によるとアンケートをとった49%もの人が、汚染されている際はその食品を買い控えるとしている。8%ものの人は、そのカテゴリーの食品を食べなくなると述べるとともに、大半の人は、原因の究明と対策が打ち出されるまで食べるの控えると言っている。

過去二年間で一時的にせよ、あるカテゴリーの食品を買い控えた人は47%にも及んでいる。また、面白いことは、メーカーが回収対策して、汚染食品をきちんと処分するだろうと見ている人は55%しか居ないのに対して、販売をした小売店、スーパーが回収に際してきちんと当該食品を処分するだろうと見ている人は72%とメーカーの比率よりも高い。ホールフーズなどがイメージを大事にしているのはよくわかる。ホールフーズ、あるいはクロガー、セーフウェーその他の大手スーパーへ食品を納入しようとするところは膨大な資料提出を求められるのが常で、いつか機会があれば、もう少し詳細に書いてみたい。

量産メーカーが抱える問題は、量産であるが故の問題が多い。トレーサビリティなどをきちんと行なったところで、多くの生産者から調達をする訳だから、事故が起きる可能性は高く、またそのインパクトは量産のために地理的に広範囲に及ぶことも多い。コスト面から、量産メーカー太刀打ちできないが、地産地消やファーマーズマーケットが盛んになって来るのは生産者の顔がより良く見えるからだ。大都会でもファーマーズマーケットが盛んになっていることは言うまでもない。顧客の信頼を失いはじめている食品メーカーは、今後も顧客に厳しい目で見張られていくことになるだろうから、ここをきちんと対策取れるところは顧客の信頼を受けて事業を伸ばす代わりに、対策を怠るところは、顧客に敬遠をされ事業的に失墜することも発生しかねない。

Friday, July 03, 2009

オーガニック(有機)認定連邦基準設定への疑問

オーガニックとして認定されている食品の販売は、より高価格帯なために景気後退の中で減少するだろうと見込まれていたが、伸び率こそ減ったものの安定した市場になりつつあるようだ。2008年の対前年の伸び率は、2008年後半の急激な景気後退時にもかかわらず、年累計で、食品と非食品分野において総売り上げ額246億ドル、17.1%の大きな伸びになった。2009年の統計はあまり出ていないので、ここで書くことにしないが、まだ比較的に堅調なようだ。情報がまた出てくれば、紹介をするようにしたい。

今回、話題にしたいことは、オーガニック市場の急成長は、これまでも紹介しているように大手企業の関しを引き寄せていると云うこと。大手企業がオーガニック市場に参画するとなると、良い面だけでなく、悪い側面も出てくるので、きちんとことの推移を見守っていかないといけない。私が喜んでいるのは、農薬、殺虫剤や化学肥料、遺伝子組み換え種子など生産するような企業の成長鈍化すると云うことだ。現に、自然派運動の攻撃に的になる大手のモンサント社なども従業員削減などを余儀なくされている。経営についても、ピーク時に比べると少し下がっている。下降傾向が一時的なものなのか分からないが、オーガニック食品などの成長に伴い、事業転換が迫られるようになることを願っている。需要の低下は、あくまでも人工的な農業が減ることを意味し、土壌、河川などの汚染も少なくなることを示すからだ。

しかし、より大きな問題がある。アメリカのオーガニック認定基準は比較的最近になってまとめられた連邦基準だ。これまで、各州ベースで認定されていたものを、多くの人の努力で、連邦レベルの基準へと持ち上げ、先端的なドイツなどの基準に近づいたとされていた。しかし、ブッシュ大統領時代から、あまり厳格な基準では、大手食品メーカーの市場参加のメリットが少ない、他社との差別化が難しい、市場参入が難しいなど、本来の食品をより加工度の高いモノへと変更したり、添加物などを混ぜたり、引き続きオーガニック認定を受けたい希望が強いようだ。そうして、これまで、人工添加物を入れれば、連邦の有機認定は与えられないとされていたいくつかの分野で例外処置がとられるようになってしまっている。ワシントンポスト紙が紹介する事例はベビーフードの事例だ。しかも、添加物は、思考能力や視力を改善されるとされる添加物で、オーガニックベビーフードの90%にも添加されているという。困った事態だ。

ベビーフードに限らず、いくつかのカテゴリーにおいて細かいレベルだが、基準の緩和が行なわれているようで、多くの場合、食品メーカーの強いロビイング活動の結果だと見なければならない。大手企業の差別化対策のために使われているとしたら、オーガニック認定が形骸化してしまう懸念も出ている。もちろん、オーガニックの認定には、添加物でもオーガニックのものが手に入らないので一時的に例外処理されているモノもあるとのことだが、それらの例外的処置を受けているものが減少するべきものであるにもかかわらず、数が増えていると云う問題点なども指摘されている。

ビルサック農務長官は、オーガニック認定の基準緩和圧力が出てきていると認めつつも、、一方では、法の精神をしっかりと守るように体制強化をして行く所信表明をしている。オバマ政権下でも、オーガニック基準や関連の行政支出を増やしており、明らかにこの問題は大きなテーマであることを裏打ちしている。

ボールダーには、この厳格な基準を守れという声は高い。大手メーカーの強い圧力をはね除けてでも、オーガニック基準を守ろうとする姿勢は強い。厳格な基準を守るためにロビイング活動をしている団体などもある。PR企業でそのような活動をしているのはFresh Ideas Groupなどの企業だ。何がオーガニックなのか、誰のためのオーガニックなのか、最終的な判断は消費者の財布によるので、政府の基準もさることながら、市民運動の一環で、ローカルなオーガニック、加工度の低いオーガニック、ファーマーズマーケットなどで買うようにして行くことで、大手への圧力を市民がやっていかなければならいだろう。基準は人間が作るもの。ほどよく懐疑的な目で見ていくことが必要だ。企業の立場も守らなければいけないが、消費者を主体としたオーガニック認定であることを忘れてはならない。政府、企業、消費者皆がオーガニックと云う取り決めを守っていかなければ、何のためのオーガニック認定なのかと云う問題になってしまう。

Sunday, June 28, 2009

オバマ政権の自動車政策は?

バラク・オバマが大統領に就任をして5ヶ月が経過をした。まだアメリカ経済は、景気後退のどん底から這い上がったとは言えないかもしれないが、羅針盤無く進んでいたブッシュ政権末期に比べるととても経済が安泰をしている気がする。外交的にも、希望を旗印に進んできたオバマ現象は、アメリカを超えたところでも、好印象を持って迎えられ、カイロでのイスラム世界への演説でも見られるように、亀裂がかっていたイスラム世界との関係にも修復の兆しが見られるようになった。この好転換は南米もしかりだし、大方オバマ旋風は世界の至るところで吹き荒れているようだ。

オバマ政権が、取りかかっている国内、海外の重要政策案件は多い。基幹産業である自動車の問題も、規模としてははなはだ大きい問題ながら、オバマ政権が抱え込んでしまった、諸案件の中では比重が小さく見られるようになったことはあまりにも皮肉だ。もちろん、自動車産業が集中している、ミシガン、オハイオなどの州では、ことのほか大きな政治的な課題だろうが、アメリカが抱え込んでしまった広範でしかも深刻な問題からすると、国内自動車政策重点施策の序列を下げられてしまったことは、致し方ないことだと思える。オバマ政権が、単に彼を推した民主党や労働組合の票を意識した動きをするのではなく、アメリカの根本的な病根を取り除こうとしている動きにはただただ、敬服に値する。日本の政治家でも、このように、派閥や産業などの圧力に揺さぶられることなく、長期的な視野を持って、国造りをして行こうとする姿勢には感銘を覚える。

私は、ボールダーに移る前、14年間にわたり経営破綻をきたしたGMに奉職をした。トヨタとのカリフォルニアでの合弁交渉やスズキ自動車とのカナダでの合弁交渉に関わってりした。直接にサターンとは関与をしたことはないが、GMの小型車戦略や日本戦略などに深く関わった。GMは完全な破産をしている訳ではないが、このように経営的に破綻をした背景には、同社のトップの判断の見誤りも多くあるが、歴代のアメリカ大統領がエネルギー政策を軽んじてきたことにも大きく影響されていると思う。オバマ政権に先立つ、ブッシュ政権は、ブッシュ大統領とチェーニー副大統領が石油産業出身であること、あるいは、遡り湾岸戦争を展開したブッシュ前大統領(父)も石油産業出身者だと考えるとアメリカの石油外交が利権と関わっていたと見られてもおかしくない面もあろう。癒着があったかどうかは別としても、キナ臭い感じがするのは間違いない。ただ、ここでその問題を取り上げるつもりはない。

先週、下院はオバマ政権のエネルギー法案を可決した。まだ、上院での可決が残っているので、確定的なことは言えないが、オバマ政権がエネルギーを一つの大きな政策目標にしていることを考えると、この法案が、通過した後でのアメリカがどうなるのか、触れてみたい案件だ。私はGMの経営破綻の原因の一つにアメリカ政府がエネルギー政策を軽んじたことも大きく影響していると書いた。つまり、アメリカ政府は、世界的なガソリンの価格状況をまったく無視するような形で、「ガソリンの消費抑制」を目指すどころか、GDPの最大構成要素である「個人消費」を煽ろうとしていた気がする。景気を良くしておくことで、国民の支持を得ようとしていたのだろう。大型トラックに対する相対的な税制優遇などは、市場をいつの間にかRVなどを中心としたトラック市場に仕立て上げてしまった。建設や農作業などに使われるべき悪い燃費のトラックが一般市民の日常の足となってしまった。ロハスのメッカのボールダーでさえ、アウトドア指向と云う言い訳で、不要な超大型車が売られたのだ。アメリカの東海岸、西海岸は別として、中央部の全体におけるトラックの販売台数は昨年のガソリンパニックのときまで続いた。トヨタ自動車でさえ、テキサスにアメリカのGMやフォードを凌ぐようなTundraを生産しはじめたのは、トヨタの意向と云うよりは、政策的に大型車を販売するメリットが大いにあったからに他ならない。

オバマ政権は、ガソリン税や小手先に惑わされることなく、GMなどの国産メーカーの保護に打って出るどころか、GMのリックワゴナー会長を押し出してしまうような政策に出ている。経済的なインパクトを考え、会社を潰すようなことにはしていないが、省エネの方向に進まなければいけないようにがんじがらめに縛り込んでしまっている。インパクトがやや小さいクライスラーに至っては、イタリアのフィアットに好条件を与え、救済するようにしてしまった。フォードだけは、航空機メーカーから社長を引き入れていたこととと社内の資金対策をとっていたことから、政府の援助の手を求めることをしなかった。私は、フォードは欧州フォードの開発力をうまく活用できたのに対して、GMはオペルを活用しきれなかったところに敗因がある気がする。外部からトップを引き入れていたのなら、省エネや小型化に大成功しているオペル車などを活用していただろうと見ているからだ。私はGMはミシガンの田舎企業と見ており、洗練されたオペルなどの欧州の製品を使いこなせなく、サーブも台無しにしてしまっている。

ここで自動車論議をしてもいけないと思うので、今後はどうなるかと云うことだ。オバマ政権が、新技術開発企業への補助として補助金をしたのは、フォード車、日産、そうして電気自動車メーカーのテスラーモーターズだ。テスラーは、量産メーカーではなく、たかだが500代そこそこの販売実績に対して4億ドル以上の補助金を出すことにしているのは不可思議な点だ。オバマ政権は、配電のスマートグリッド化などを推進したり、風力発でなどの代替エネルギー推進に力を入れている。アメリカのバッテリー技術についてもIBMやGEなどが、新技術に力を入れはじめている。リチウムイオン電池を凌駕する新バッテリー技術開発も進められている。当然そのようなバッテリーは実験室段階だろうが、政府が重点施策をそこに移していることは、従来のガソリンエンジン技術の改良では済まない市場が生まれて来る気がする。

自動車のエピセンターはミシガン中心だが、新技術の発祥の地はまだ、ばらついている。そのエピセンターが、IBM, GEあるいはシリコンバレーになるのかまだ定かでない。しかし、内燃機関を中心としたクルマの技術の時代は、オバマの出現で、大きく変貌するようになることだけ間違いではない。一時的に燃費を気にしていて小型車化することはあっても、新技術をベースに再度大型車は復活するだろう。オバマのアメリカは、脱化石燃料を打ち出し、経済の再生を目指しているようだ。このように、アメリカの大統領が、景気後退という、本来ならば、景気活性化をするようなときに、既存企業を潰してしまったとしても経済の基礎工事を打ち出したことはただただ驚くべきことだ。人口の減少や老齢化の進む日本の政治家が、一時しのぎの政策ではなく、基礎工事から経済再構築をして行ってもらえたら嬉しい。そのような政治家がでてきたら、日本の若者もYes, We Canで燃えてくれることだろう。

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Saturday, January 10, 2009

ファーストフードの健闘。マクドナルド体制立て直し

2008年のアメリカ経済は悲惨なものだった。石油価格の乱高下に始まり、サブプライムで膨張しすぎた不動産市場の歪みが一気に冷却すると信用問題の危機に至ったのは皆も良く知っていることだ。まだ、問題は解決していないが、このようなネガティブなエネルギーの中でも、業績が伸び、証券市場の株価で前年比で伸びたトップ2社がリテーラーのウォールマートとファーストフードのマクドナルドであると知っている人は少ないだろう。

筆者もこれまでファーストフードの弊害を書いて来たりしているので、アメリカは逆戻りをしている観がしなくもない。一方では、ナチュラルマーケットのホールフーズの苦戦などについても書いているが、グルメ指向だったスターバックスの低調ぶりも気になるところであり、マクドナルドの復活が何を意味しているのか簡単に触れてみたい。

マクドナルドの株価の推移を見てみると驚くほど着実に上昇をしているのが分かる。もちろん、瞬間的な落ち込みや後退はあるが、趨勢としては堅調な右肩上がりだ。マクドナルドの経営が一丸になって迷いもなく前進していた訳ではないらしいが、現CEOのスキナー氏が登場をして来てから、一時的にファースト・フード・ネイションやスーパーサイズミーなどの映画で非難をされて来たマクドナルド社の量産方式がいかにアメリカ人の食生活を毒したものであるかという非難は和らいでいるらしい。

マクドナルドは一時的に業績拡大のために、拠点の展開に集中していたきらいがあり、そのために既存店のサービスや拠点の店舗模様が劣化していたケースもあるのだ。スキナー氏の前任者はサービスやメニューの朝令暮改をしたらしい。新規メニューなどを出したり引っ込めたりするのは消費者を混乱させるだけでイメージ改善にはつながらなかったのだろう。社是も “being the world’s best quick-service restaurant(世界でクイックサービスのベストなレストランを目指す)” から“our customers’ favorite place and way to eat(お客にとって最も食べてみたいところ、食べたいものを提供する)”へと基本に戻る形で、従業員の教育を深め、離職率を低めるように人材育成の道を取ったらしい。

メニューにしても、消費者の懸念をよく理解する形で、ビーフからより白身の鶏肉を中心としたメニューが増えており、肉牛のハンバーガーの比重は下がっている模様だ。現在では、グリルチキンサンド、チキンラップ、サザンスタイルチキンサンド、あるいは朝食のためのチキンなどとチキンメニューが急増している。現在は、世界で見ると牛肉よりもチキンの調達が超えるまでに至ったらしい。非難が多かったスーパーサイズメニューを引き下げ、よりヘルシーなサラダやアップルスライスなどを加え、お母さん方を味方にするためにアドバイザー的に使いはじめている。要するに消費者の懸念を訊き出し、それにまっとうな形で対応をしていると言うことだ。簡単なようだが、なかなかできることではない。

もちろんマクドナルドは、スターバックスなどに始まるグルメコーヒー市場をこれまで取り逃がしていたので、それを取り込むのにはどうしたら良いのかも戦略の一つとして検討され、見事な対応策を講じている。より上質のコーヒー豆を手に入れ、それに合う機械設備の導入を行なって、マクドナルドチェーンがより低いコストのグルメコーヒーを提供しはじめて成功している模様だ。まだ、正直言って試していないのだが、近々に試してみることにしよう。

要するに、マクドナルドやこれまで述べて来たウォールマートの健闘は、決して消費者や市場が低級だからではなく、企業が消費者のニーズを良く汲み上げ、バランスの取れた社会的なニーズに適った商行為を行なっているからに他ならないと思う。もちろん、まだ、マクドナルドなりウォールマートはパーフェクトではない。しかし、経済的に苦戦を強いられているアメリカ消費者は、その中で最良の決断をしているだけなのだ。ロハスが後退をしているのではなく、バランスが取れたロハスでないと、経済指標が変わるにつけ、コスト効率の用方向に人は動いていくことを示しているだけのようだ。

地元のボールダーのサンフラワーマーケットもナチュラルマーケットの最大手のホールフーズと競争をして大いに善戦している。客寄せに必死なホールフーズの記事を書いたが、まさに市場は動いているのだ。良いモノを売っているから安泰ではなく、消費者のニージにマッチしているかとが肝要のようだ。

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Wednesday, December 24, 2008

客寄せに必死なホールフーズ

アメリカの経済的な状況は、まだ、出口が見えない暗闇の中にある。マネーサプライがタイトになっている原因は専門家でない私にはよく判らないが、いずれにしても多くの業態で困難な状況が生じているのは事実だ。もちろん、生活必需品などは、支出を倹約しても買わざるを得ず、低価格路線を打ち出しているウォールマートやボールダーのサンフラワーマーケットなどは比較的うまくいっていると言えよう。しかし、これまで、高価格路線を歩んで来たいくつかのリテーラーでは、消費者離れが起きており、そのためにリテーラーなどが利益を無視するかのような価格付けでモノを販売しているようだ。ニューヨークにいる息子たちの報告では、メイシーズやバーグドルフ・グッドマンなどの高級店で感謝祭の翌日のブラックフライデーにはブランドモノの投げ売りのような状況があり、バーゲンセールを目がけて多くの淑女たちがブランドモノを取りあうような醜い状況だったと言う。

食品について言えば、ナチュラルやオーガニックの王者としてこれまで業績を上げていたホールフーズがここへ来て苦戦をしている。ホールフーズが悪くなったのではないと云う気がする。どの店舗を見ても、前と変わらない素晴らしい品揃えだが、ホールペイチェック(給与ごと吹っ飛んでしまうことへの皮肉)と揶揄されて来た価格政策の見直しが迫られている。

もちろん、これまでホールフーズの独断場的な存在だったナチュラル商材市場は、多くの競争相手の参入で、変化させるべきところ変化の対応が遅すぎた観がある。私はホールフーズは甦るだろうと信じたいが、確かに直面している問題は多い。特に今の経済的状況では需要は消費者の懐と切り離すことができないだけでなく、マーチャンダイジングを強化することを怠ったり、景気後退の影響で低いマージン商品に移っていく消費者の購入動向に敏速に対応をしなければどうしようもなく遅れていくだろう。

ホールフーズはこれまで、自社の名前が持つ吸引力で、販促などあまり打って来た試しがない。しかし、今年に入ってから、コンベンショナルなセーフウェー、キングスーパーがライフスタイル店を導入したり、ナチュラル商品を重視する政策を打ち出すと、オールマイティだったホールフーズも重い腰を上げ、チラシやディスカウントを行なうようになった。当然、ボールダーの郊外に拠点を構える、Costcoやウォールマートなどもオーガニック商品を増やし始めており、いくら上級ランクと言っても、客足が遠のきはじめたのは無理もない。

クリスマスイブに一大イベントとしてホールフーズが大セールを行なうことにしたのは、新聞の全面広告でも分かる通りだ。予告のために3日以上も連続して15段広告を打って来た。50%値引きの破格価格もさることながら、24日の朝6時に来た100名のお客様で25ドル以上の買い物をした人にはプレゼントを贈呈するという客寄せとなった。また、通常は開店していない夜中から朝5時までにはコーヒーやピザを無料でサービスすると言う販促だ。

同社の株価の推移を見てみるとかなりきびしいことが分かる。投資家からも相当なプレッシャーがかかっていることだろう。しかし、私はホールフーズの置かれている問題はナチュラルビジネスの低下を意味することではなく、逆に多くの競争相手の参入で競争環境が激化していることの証左であると見ている。専門店から通常店へのナチュラルの広まりは、今後ますます勢いを増していくことだろう。

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Friday, December 19, 2008

クルマ共有の概念広まる

今日は任期残り少ないブッシュ大統領がゼネラルモーターズ及びクライスラー救済のための処置を打ち出した。救済ではなくメーカーは融資だと言っているが、国民の目には救済だと映っている。アメリカの景気後退の凄まじさから言ったら、何らか措置を講じなければいけないということだろうが、経営が傾いた背景には市場の資金の流れがタイトになったのはあるにしても、メーカーの自己責任が多いと多くのアメリカ人は感じているようだ。

自動車の販売はかってない水準へ落ち込んでいるが、これまでの資源利用効率の悪さから見てみると、アメリカの自動車利用の仕組みを見直すことは必要なことだろう。特に居住密度が高い都市部や既にかなりの公共輸送機関があるところでのクルマの所有が見直されてもおかしくない。都市部と言ってもクルマが全くないことも困るときがあるだろう。しかし、高い駐車場、クルマ保険、修理、などなどを考えていくとあまり必要がないのに、無理矢理所有してきた観がしないでもない。私はボールダーの郊外近いところにいるので、ないととても不便だが、無理をすれば、なくても生きていけなくもない。ニューヨークや東京のような都会だったら、特別なときにあればということで十分に用が足りるだろう。

このような背景を前提にして北米ではクルマの共有のような仕組みのZipCarが出現して、今では大きく伸び始めている。クルマを「所有」することで受けるデメリットを回避することが目的だ。ZipCarの優れていることは、単に足になるクルマを必要なときに持つということではなく、レンタルのタクシードのごとく、TPOに合わせて、クルマの車種を選定できる点だろう。もちろん、それには事前に予約する必要はあるが、所有をすれば、多くのクルマを持ち、ニーズに応じて使い道を変えていくということなどできないからだ。このZipCarのコンセプトを作り上げた人たちは、ロハスの視点でものごとを考えてきた先駆的なビジネスマンと言えるだろう。

ただ、ZipCarが大きく注目を浴びるに付けて、既存企業が手をこまねいている訳にもいかない。下手をすると新しいビジネスの動きに取り残されていくからだ。その例が今月発表になったクルマレンタルの最大手、Hertz社のZipCarについて随する行動だろう。アメリカだけでなく、ロンドンやパリなどでも動き始めているが、都会でのクルマ所有率の低下につながることは間違いないだろう。物質的なモノの所有にこだわらなければ、一時的な時間借りのシステムは資源の効率的な活用につながっていくだろう。

自転車などの貸し出しシステムも欧州を中心に始まっているが、クルマの所有パターンの変化も今後大いに予想されうるので、自動車メーカーの将来モデルを研究している人たちは、移動の自由確保、資源の効率化且つ再利用、利益確保などの要素を考えながら、動いていかざるを得ないだろう。クルマの時代が終わったとは思わないが、社会的位置付け、その存在意義などは大いに再検討をされることになるだろう。

Monday, December 15, 2008

シンプル・ライフのトレンド

ギャンブルや華やかなショーなどで多くの観光客を引き寄せ、急成長していたラスベガスが昨年あたりから景気の落ち込みで苦労をしているらしい。ギャンブル好きには景気の状況がどうなろうとも関係ないかもしれないが、無駄の多い奢侈なライフスタイルは、ロハスの時代にはそぐわないのだろう。砂漠の中でのホテル前に打ち出される強烈な噴水群、大きなエネルギーを無駄遣いするネオンサインなどは、自然との調和を求めるのではなく、あたかも自然に挑戦しているような姿勢だ。私にとって、砂漠の中に建てられているホテル群は、ロハス経済の中では蜃気楼のような、幻想的な存在でしかないように見える。住宅バブル、投機的な市場や石油で大儲けをした中東の資産家などが、実体のない博打の経済で遊び狂っていたのだ。

豊かな生活をすると云うことは、もちろん悪ではない。しかし、その豊かさの定義がどのようなものかとなると、単なる物質的なモノの所有や贅沢尽しの財を利用するということになると問題が多い。自然との調和がないこと、あるいは精神的な健康とかけ離れていることも、人の本来の充足感を満たすものではないのではなかろうか。これまで多くの場合、豊かさの定義の中に精神的な、情緒的な豊かさが忘れ去られていたものが、復活してきていると言える。もちろん、ハイペースの中で仕事をしている人にとって、経済的な余裕がない限り、精神的や情緒的な余裕を求めることさえ難しいのかもしれない。しかし、アメリカにいるとそれを求める人々が徐々に増えてきている気がする。資本主義の牙城とも言われるアメリカが、変化していることが面白い。

私は個人的に長いこと合気道の指導をしてきているが、昔はセルフ・ディフェンス、つまり護身術のためということが多かったが、最近ではより精神的な充足感を求めて来る人が多い。ロハスのコンセプトをまとめたポール・レイ博士、シェリー・アンダーソン博士なども、彼らの名著The Cultural Creativesの中で、ヨガ関係のビデオの販売がディズニーのライオンキングのアニメのビデオ販売を凌駕したと書き記したのがもう8年以上も前だ。

ニューヨークタイムズ紙のSHIVANI VORA記者がまとめているところでは、シンプルライフを求めて、ヒンズー教的なアシュラムや仏教的な禅寺などで、週末やより長期にわたり瞑想や禅の修行に来る人が増えていると言う。しかも、その来る人々が、これまでだったら、何らかヒンズー教、仏教、禅などの信者などが中心だったものが、最近では一般の市民の参加者が増えてきているのだそうだ。

朝4時半に起床をしたり、他の参加者と口を交わすことなく黙々と落ち葉を掃き掃除したり、地産地消の有機野菜をふんだんに使った菜食主義の食事をしたり、都会の喧噪を離れ、現代社会のリズムを断ち切る生活をすることによって、精神的な豊かさを経験する人が多くなってきていることは嬉しい。毎日ストレスが多い中で生活をしていると、生きるプライオリティが何なのか見失うことも多くなることだろう。こうやって喧噪から離れる体験は、記事では現実からの逃避とも書いているが、私はストレスに対抗する抵抗力になる気がする。

この記事は、ニューヨークタイムズの記事なので、同地域に近いアシュラムや禅瞑想場のことを書いているが、この現状はアメリカ中に広がっていると言って良い。特にボールダーは、ナロッパ仏教大学がある街でもあり、チベット仏教の一大センターでもあるシャンバラセンターの所在地としても知られるので、特にこの街の人々の中で瞑想をする人は多い。

現代社会は、大量生産方式を打ち出してきたことから、過剰消費を奨励し、その中で多くの人は、疑問を持ち始めてきたと言える。複雑怪奇な生活も、便利になった側面は喜べるとしても、ストレスが増えたのも事実。だからこそシンプルライフも求められるようになるのはおかしなことではない。ボールダーのロハス的な生活が、一つの回答を出してくれている気がする。

Wednesday, December 03, 2008

転機を迎えたアメリカのエネルギー政策

二年近くも続いたアメリカ大統領選挙運動が終わり、オバマ候補が44代目のアメリカ合衆国の大統領になることが決まった。大統領選挙戦終盤戦において発生した金融危機はアメリカ金融界だけでなく、経済界、産業界などにも大きな影響を与え、その余波は世界経済にも及び、11月の半ばに世界20各国の首脳が対策を練るためにアメリカに集うことになった。しかし、任期残すところわずかのブッシュ政権は、各国首脳と新たな新政策を打ち出すことができず、各国との協調策をとるという声明文だけで終わった観がある。実際のところ、大きな政策の変化は2009年1月20日に就任するオバマ新大統領を待つということになったと言って良い。

オバマ新政権は、アメリカの大統領就任の歴史の中でも最も難題が多く、複雑困難な政策課題を抱えた状況で大統領に就任をすることになった。ビッグスリーの自動車問題への救済策を含めたアメリカの経済金融危機は言うまでも及ばず、イラクからの撤退、国民の健康保険問題、不法移民の問題、グアンタナモの捕虜処遇の問題、そうしてエネルギー環境政策などへの緊急な取り組みが求められる難しい局面にある。

エネルギー環境については、今年の夏頃にはエネルギー価格が高騰していたものが、経済金融危機に陥ったことで世界的にエネルギー需給関係が緩和され、一時的に原油コストが大幅に下がってしまっている。従来であれば原油コストが下がっているときに、エネルギー政策に政策のフォーカスがいかないところだろうが、まさに、エネルギー価格が下がっているこのときに、経済活性化とエネルギー政策を同時に進めようとする政策が打ち出されるのではないかとの推測が強い。大統領に選出されたオバマ氏が、就任後10年以内でアメリカの中東やベネズエラからの石油依存を無くそうと大きく公約しているからだ。

ビッグスリー経の公的資金援助の是非についても今週後半に上下両院で二回目の公聴会が開かれる。前回はコーポレットジェットで議会に乗り込み公的資金援助を求めてきたものの、その経費削減に対する繊細さがない無神経さを議会やメディアに叩かれ、公的資金援助を受けるのであれば、その資金でどのような企業の再生を行なうのか具体策を出してこいという強い指摘を受けて、今回は、具体的な再生策を準備して乗り込んでくることになった。コーポレットジェットで殿様の様相でお出ましでなく、今回は3人とも揃って各社のハイブリッドでデトロイトから運転してくると言う。クライスラーにもハイブリッドがあったのかと今になって知るような話だが、60%以上の人が支援に反対と言うから米国民にここまで見放されてしまったのかと感じると、3社の首脳も低姿勢でいかざるを得なくなったのだろう。

とにかく、2008年夏のエネルギーコストの急騰と秋口から本格化したサブプライムローンの破綻にはじまる大幅な景気後退は、いつものアメリカだったらエネルギー価格が急落してしまえば、エネルギー政策が無策になるところが、今回は未だかってない米国産業構造の大幅な転換のきっかけになりそうな気配だ。ビッグスリーは、これまで、利益率の高い大型のトラック系のクルマに販売の重点を置いてきた。小型車開発やハイブリッド、電気、水素自動車の開発をやっているのだが、本腰を入れていたというよりは、必要になったときに技術を持ち合わせていれば良いというような安心感があったのだろうか。労組側も、コスト削減につながるような譲歩は行なってきたが、経営側と労組共々ことの重要性に気がつかないようだったと言えまいか。しかし、ここへ来て、一時的であったにせよ、ガソリン価格がアメリカでは未曾有のガロン当り4ドルを超えたときに、地球温暖化などで多くの人々が謳ってきた省資源の課題に急に火がついたように市場が転換してきているようだ。大型車を売って利益を上げていたビッグスリーは、知らずのうちにアメリカのクルマ市場の50%を切ってしまっており、いつの間にか多くの国民に切り捨てられていたのだ。だから、今回の公的援助の嘆願にも関わらず、国民のサポートが少なくなっているのだ。アメリカ国民のエネルギーを見る目は、ビッグスリーよりも健全だったと言えるかもしれない。

石油資源の自給度が30%を切っており、70%近くの石油を多くの反米的なところから購入している事実を見せつけられた点も大いにアメリカの国民感情を揺さぶったと言って良い。地球温暖化については、まだ、大問題にしていない人も多い中で、中東、ベネズエラ、アフリカ、ロシアなどの産油国を潤し、勝手なことをさせてはならないという気持ちを持った愛国心強いアメリカ人も多いようだ。もちろん、今回の大統領選挙の公約でもグリーンエネルギーへの転換を標榜するオバマ次期大統領の方向性に賛同をする若い人、まっとうな人も多いのは事実。それらの複雑分子が結集することになり、アメリカのエネルギー政策を転換せざるを得ない勢いを作ったと言える。

世界の人口の4−5%の国が、エネルギー消費は25%近くにも達する異常さが解決するときになるのだろうか?少なくともかけ声は大きい。それが政策的にどのように変革するのか、オバマ次期大統領のエネルギー長官や人事を見てみたい。国家安全保障、経済のブレーンなども発表されているが、今後の人事発表は大いに期待しているところ。エネルギー政策とグリーンな雇用創出が一体化して来る可能せいもあり、アメリカの今回の経済金融危機は、改革のための障害ではなく、大きな起爆剤になったと言えるのではなかろうか。

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