Monday, May 17, 2010

劣化した食品を、本来の姿に取り戻そう

ロハスやグリーンという言葉が使われ出してからもう何年にもなる。しかし、コンセプトだけで理解をしても、生活のどこと密接に関連するのか理解し、それに沿った行動をしなかったら、ロハス云々を言っても始まらない。有機食品が推奨されるのは、化学肥料、除草剤、殺虫剤などの散布が減るからなのだが、まだ、本気で有機モノを食し、ライフスタイルを変化させようとする人はまだ少数だ。コンベンショナルもの、つまり、通常のやり方(化学品漬けで)で栽培されたモノを多く食べていても、問題にならないと考えているのだろうか?

成長期にある子供たちがタバコなどの喫煙が許されないのは、成長過程にある脳細胞などに不自然な刺激を与えないようにするためだ。特にタバコの害は、ニコチンだけでなく、タバコに散布される数多くの、殺虫剤、除草剤などの化学薬品が完全に除去されずに残留農薬として残っていることも考えねばならない。

最近アメリカのマスコミで話題になっているのは、健康を意識して与えている果物までもが、微量の残留農薬のために子供たちが脳障害を引き起こし始めているのではないかという研究の事例が報道されたことだ。子供たちがコンベンショナルなイチゴやブルーベリーをいっぱい食べていたために、残留農薬の一つで有機リン酸エステルを摂取し過ぎて、注意欠陥過活動性(多動性)障害を引き起こすのではないかと懸念されるようになったらしい。

鉄平オーガニクス ブルーアガベシロップ

同じ有機でも、有機リン酸エステルは、まさに害虫の脳を正常に機能させないような成分を含んでいるらしい。当然害虫に悪いことは人間さまにも悪いのは分かりきっているはずなのに、生産性と利益率を重視するために、四半期や年度会計では表れない、トレースしにくい問題は、子供の脳の状態が悪い方へ変化していても、見て見ぬ振りをしているのではないだろうか。

現代人は自分たちの食べている食事がどこからきたと知っている人は少ない。しかも、度重なる食品加工によって、活きていた酵素がまったく消滅してしまった内容になっても平気でいるようだ。元気がないとなれば、エネルギー補給材を呑み、食べ過ぎて胃もたれするとなれば消化剤をとるような即効を求める志向が強くなっている。バイアグラだってそのような感覚で産まれているのではないかと思う。そんな中で私たち皆は、小さなチョイスを与えられ、その中で少しでも良い方向へ進まないといけないだろう。

鉄平オーガニクス ブルーアガベシロップ

甘味が好きな人でも、適度が鍵だが、シロップよりは砂糖、精製糖よりは甘蔗糖、甘蔗糖よりはアガベ、コンベンショナルよりも有機、アガベサルミアナよりは低GI値ブルーアガベ、ただのブルーアガベよりは高温熱処理をされていないローフード・ブルーアガベへと進んでいる気がする。少しでも良い方へ転換しよう。いくら良いモノでも、適量を意識しつつ、自分が何を食べているのかじっくり考えて、本来の自然な美味・食感を味わいながら、食生活をしたいものだ。

Friday, May 14, 2010

ハイテクスタートアップ企業を引きつけるボールダー

ここ5年近くボールダーがロハスのメッカであることを月刊誌ソトコトで書き続けているが、最近目につくことは、ボールダーのそのロハス的な生活環境の良さが、有能なハイテク人材を引きつけ始め、いつの間にかボールダーが、ハイテク企業の立ち上げでも、米国で目立つ存在になってきているらしい。ニューヨークタイムズ紙が報道するところによると今年の第一四半期で、この街の11の企業が57億ドルのベンチャー資金をかき集めたと言う。シリコンバレーだったら、「大きな池の小さな魚だが、ここへくると小さな池の大きな魚になれる」というのだ。日本円にすると、3ヶ月で5000億円以上だから10万の街にしてはすごい。

ボールダーの街は、1950年代のアイゼンハワー大統領の頃から連邦政府のいろいろな研究機関が設置され始め、コロラド大学の存在と相まって、高等教育を受けている人の比率が高い街として全米でも知られている。当市の民間企業の有力な雇用企業の中にIBMやサンマイクロシステムズ社が入っていることからもうなずけるが、ここへきて、シリコンバレーなどがあまりにも大きくなり過ぎてしまい、今まであった自由なネットワークの雰囲気が失われ始めていることから、生活環境抜群、大都会の洗練さを持ちながらも、交通渋滞、犯罪などがあまりないボールダーの魅力が一段と魅力的な要件となって来たようだ。

カリフォルニアのシリコンバレーに続く第2のシリコンバレーになりたがっている都市は多い。相当成功しているところもあると思うが、ニューヨークタイムズ紙が取り上げている点は、若き有能なアンタプルヌアたちがこの街のライフスタイルに惹かれていることを取り上げているのが面白い。

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ニューヨークタイムズ紙が書いているところによると、通常、他の街で起業して成功した人たちは、潤沢な資金を持って新たな生活場所を求めて移動してしまうとのことだ。しかし、ボールダーで成功する人たちは、ここの生活の良さから、他の生活空間を探し求めようとする比率が少ないのだと言う。この街のお金持ちはあまり気取らない。ポルシェやベンツを乗り回す人も少ない。しかしマウンテンバイクを乗り回す人は多い気がする。ここに居ると豊かさとは何かをつくずくと考えさせられてしまう。

Wednesday, May 05, 2010

コミュニティ・ソーラー・ガーデン

オバマ政権の出現で、いろいろな意味で代替エネルギー推進の勢いは強まって来ている。ソーラーパネルを自宅や事業所に設置する人たちのために、大きな税額控除がされたり、電力会社からの自家発電量に応じた還付金なども行なわれるようになり、ソーラーパネルを設置しようとしている人は必然的に増え始めている。連邦政府の施策が、一つの行動指針になっていることは言うまでもないが、これまで何か京都議定書に沿った形で地球温暖化対策をやりたがっていた市民が、施策の追い風を受けて、実行動をとり始めたのだ。

自宅や事業所の耐候性改善、低燃費型自動車への転換、省エネ家庭電化製品などへの転換、スマートグリッドの導入によるよりインテリジェントな電力消費、風力、地熱やソーラーの活用などアメリカの経済社会が徐々にではあるが、変化を見せ始めている。省エネ電球の普及やこまめな消灯、より機能的な衣服などライフスタイルの変化にもつながっており、従来型の商品戦略から、一時的な流行でなく、より実体的なグリーン経済への転換は確実になったと見て良い。
鉄平オーガニクス ブルーアガベシロップ

そのような中で、ボールダーのコミュニティ・ソーラー・ガーデン案は、州議会への法案提出という形にまで進み、すでに州議会の上下議院で通過し、法律施行に向けて、州知事の署名を待つまでになって来ている。この、コミュニティ・ソーラー・ガーデンとは、山の斜面の近くや木々に囲まれ陽射しの悪い地域に住む人や、アパートの住人で自らのところだけにソーラーパネルを設置できない人たちのために、空き地や別のところで共同でソーラーパネルを設置することによって、税額控除や電力料金の還付の権利を得られるようにしてあげる方策だ。もちろん、歴史的な家屋に住んでいる人が、不釣り合いなソーラーパネルを自宅の屋根に設置をしなくとも、その他の市民と同様の権利を得られることになり、ボールダーの住人はとても喜んでいる。

社会共同体的な意識が高いボールダーの住民が、誰でも自家発電のメリットを享受できるようにしている仕組みは、今後アメリカの他の都市でも取り上げられていくようになろう。これが社会インフラにどのような影響を与えるのか、今後とても楽しみなことだ。風力発電のクレジットなどを買って来ていた人たちが、より身近な形で、ソーラー・ガーデンを設置するようになれば、街の景色も、ソーラーの風景が強まることは必至だ。