Friday, May 14, 2010

ハイテクスタートアップ企業を引きつけるボールダー

ここ5年近くボールダーがロハスのメッカであることを月刊誌ソトコトで書き続けているが、最近目につくことは、ボールダーのそのロハス的な生活環境の良さが、有能なハイテク人材を引きつけ始め、いつの間にかボールダーが、ハイテク企業の立ち上げでも、米国で目立つ存在になってきているらしい。ニューヨークタイムズ紙が報道するところによると今年の第一四半期で、この街の11の企業が57億ドルのベンチャー資金をかき集めたと言う。シリコンバレーだったら、「大きな池の小さな魚だが、ここへくると小さな池の大きな魚になれる」というのだ。日本円にすると、3ヶ月で5000億円以上だから10万の街にしてはすごい。

ボールダーの街は、1950年代のアイゼンハワー大統領の頃から連邦政府のいろいろな研究機関が設置され始め、コロラド大学の存在と相まって、高等教育を受けている人の比率が高い街として全米でも知られている。当市の民間企業の有力な雇用企業の中にIBMやサンマイクロシステムズ社が入っていることからもうなずけるが、ここへきて、シリコンバレーなどがあまりにも大きくなり過ぎてしまい、今まであった自由なネットワークの雰囲気が失われ始めていることから、生活環境抜群、大都会の洗練さを持ちながらも、交通渋滞、犯罪などがあまりないボールダーの魅力が一段と魅力的な要件となって来たようだ。

カリフォルニアのシリコンバレーに続く第2のシリコンバレーになりたがっている都市は多い。相当成功しているところもあると思うが、ニューヨークタイムズ紙が取り上げている点は、若き有能なアンタプルヌアたちがこの街のライフスタイルに惹かれていることを取り上げているのが面白い。

鉄平オーガニクス ブルーアガベシロップ

ニューヨークタイムズ紙が書いているところによると、通常、他の街で起業して成功した人たちは、潤沢な資金を持って新たな生活場所を求めて移動してしまうとのことだ。しかし、ボールダーで成功する人たちは、ここの生活の良さから、他の生活空間を探し求めようとする比率が少ないのだと言う。この街のお金持ちはあまり気取らない。ポルシェやベンツを乗り回す人も少ない。しかしマウンテンバイクを乗り回す人は多い気がする。ここに居ると豊かさとは何かをつくずくと考えさせられてしまう。

No comments: