Friday, June 20, 2014

LOHAS 4.0

LOHAS 4.0

企業戦士の生活からロハスの聖地と言われるボールダーに住むようになってから、17年が過ぎた。その間に世界を騒がす大きなできごとがいくつもあった。2001年の9.11テロ事件、イラクアフガン戦争、2008年のリーマン・ショックと29年の世界恐慌を彷彿させつようなアメリカの大規模な景気後退、ニューオーリンズを襲ったハリケーンカテリーナ、東北大震災と福島原発、巨大人口の中国の爆発的な消費社会化とアジア、中近東における新たな政治・軍事的な緊張関係などである。



一方で、これらのできごとと並行して、静かにロハス革命が進行していたといえる。世界は確実に変化しはじめているが、その変化速度は速いにもかかわらず、ニュース性がより高いこれら世界的なできごとの雑音にかき消され、ロハスの進化を促す新たな動きを自覚できている人は少なかったのではなかろうか?既存の経済秩序の中で存在する企業や経営者、あるいは行政を司る官僚機構なども変化の先取りをしている人はまだ少ない。まるで、産業革命夜明け前のラッダイト(機械打ち壊し)運動のように、進歩を妨害し、時代の変化を察知できなかった19世紀時代の人と変わりない。ぬるま湯に浸かったカエルのように、温度が次第に上がっていっても鍋から飛び出さない現象に似ていると思う。

現在と産業革命前夜との大きな違いは、当時の産業変革は、環境に致命的な被害を与えるほどの環境破壊でなかったものなのだが、現在の地球環境は、方向転換をしなければ取り返しのつかない危険水域に到達してきていることだろう。多くの環境学者は、ことの重大性を認めつつも、政治的なコンセンサスが取れないままで流浪してしまっている、まさに迷える宇宙船地球号なのだ。

今月から日本のGQ Japanのウェブ版でブログを掲載することになった。GQ Japanでは、LOHAS 4.0にかかわるトレンドの話題を取り上げ、個人ブログではより深く突っ込んだ話題を展開していくつもりだ。読者の皆さんと意見を交換しながら、ロハスの展開をフォローしていければと思う。

No comments: