
自動車文化の発達は、アメリカの都市をだだっ広く押し広める効果があった。国土が広いアメリカは、一部都市部において超高層ビルがあるが、ほとんどの街の郊外のショッピングセンターと言えば、せいぜい2−3階建ての建物だが、とてつもなく広い敷地に広大な面積で建物が建てられているのが現状だ。だから、一方では、容積に対する空調などの効率は悪いが、平たい屋根面積は多く、採光を確保したり、ソーラーパネルなどを設置するのには最適だ。私も長い間、あれだけの面積を活用しない手はないなと思っていたが、ここへ来て、特に税制面での優遇策をとっている州では、急速的にソーラーパネルの設置が行なわれるようになっているらしい。
ニューヨークタイムズは、次のように報じている。この数ヶ月、ウォールマート、Kohl's, セーフウェー、ホールフーズなどが大規模なソーラーパネルを店舗の屋根に設置はじめている。この背景には、12月末日に期限切れする税制優遇策を確保すると云うことらしい。まだ、まだ、屋根にソーラーパネルを設置したチェーンストアは限られており、設置したところでも拠点数の10%にも満たない。しかし、連邦政府が、税制優遇策を再度施行したり、州政府などでも実施するところが出てくれば、ソーラーパネルの設置は急加速化してくることが予想される。
これは、税制面だけの問題ではなく、代替エネルギーを設置している姿勢を見せることによって、環境派としてのレッテルを貼ってもらうとするPR面での意義も大きいようだ。すでに、ボールダーの店舗をはじめ、多くのところでは「グリーンエネルギ店舗」のステッカーを張り出しているところも多いが、今後このペースはますます広がってくるだろう。


現在、各企業がソーラーパネルの設置のために動いていることから、ソーラーパネルの値段はかなり高いらしい。供給が需要に追いついて行けないと云うのが、現在の状態かもしれない。しかし、需要はさらに高まりそうなので、ソーラーパネルのメーカーもキャパを増やす方向で動くのは想像できるだろう。実際株式市場のアナリストは、現在のソーラー市場は昨年までの70億ドルの市場規模から2010年までには300億ドル規模に成長するだろうと見ているらしい。これを後追いするかのように、州政府は2010年までには石炭以外などの代替ソースから発電量の20%を引き出すように義務づけているし、その数字は2017年までには33%までに引き上げられるようになっている。
一つのチェーンがソーラーパネルを設置したところで、インパクトはあまり大きくないだろう。しかし、社会的な気運の盛り上がり、グリーンなイメージの必要性から、多くの企業がソーラーパネルを設置するようになると、勢いが高まるのは事実だ。そうして、その勢いいつの間にか、ソーラーパネルの生産効率とコストの低下をもたらす直接の引き金になるだろう。ポジティブスパイラルの始まりだ。しかも、一回設置したら、その後のエネルギーコストが下がってくるので、企業側の反応もさらにポジティブになってくるだろう。

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