
かなり前にも書いたが、ホールフーズスーパーが、活ロブスターの販売を中止したということがあった。これもロブスターが非人道的な扱いを受けているとして、人道的な扱いができるようになるまで、販売を取りやめるというのがホールフーズの立場だ。水槽で動きを制限されているロブスターを見ていて、ビーガンであるホールフーズのジョンマッキー社長は何かを感じたのだろう。
日本の捕鯨問題にしても、日本不買運動まで行ってしまったアメリカ人活動家。ツナ缶にしてもマグロの捕獲のときに一緒に捕獲されるイルカを守る方式をとらない漁業をしているメーカーのボイコットなど、事例が事欠かない。また、発展途上国の社会ピラミッドの最下層にある農業生産関係の人々、(例えばコーヒー豆などのピッカーたち)の救済を求めるフェアトレードなどなどこれまで、一部の先鋭的な活動家の活動目標だったようなことが、どうでも良いではないかということが徐々に大手リテーラーが無視し得なくなるような事態となってきている。もちろん、どうでも良くないのだが、日本の消費者だったら、これが大手の販売政策にまで影響するような事態には持っていくとは考えにくい。消費者も冷めているのかもしれない。
ただ、どちらが仕掛けているのか判らなくなる事態をニューヨークタイムズは報道している。つまり、その先鋭的な活動家のテーマをちゃっかり借用してホールフーズは人道的に飼育された家畜であることを積極的にラベルで打ち出している。そのために他のディストリビューターやリテーラーとの違いを打ち出し、プレミアムを付けて豚肉や鶏肉を売り始めているという。殺されるのは殺されるのだが、人道的に飼育されたことが消費者の間で付加価値になってきているのだ。
確かにストレス下で飼育された動物を食するのはどのようなものか、今まで考えても見なかったことだが、それが一つの社会価値観になりつつあるのだろう。ロハスは人間だけの基準ではなくなるのだろうか?いろいろと考えさせられるものは多い。