Thursday, October 01, 2009

監獄さえ、グリーン!

今朝の当地の日刊紙デイリーカメラ紙が伝えるところによると、ボールダーにあるボールダー郡の監獄は、時代の趨勢に合わせ、グリーン化を展開することを考えている。しかし、バラ撒き行政の一環ではなくそれは一応財源を確保しないといけないので、11月の投票の時に住民投票にかけることになりそうだ。投票案件としては1Cの名前を冠したこの動きは、監獄施設の光熱費などの削減を目指したものだ。

ボールダー郡の監獄は、相当な電力を消費しているらしい。監獄内にいる囚人は500人のも達し、その彼らの衣服、シーツやタオル、暖かいシャワーや電球によるエネルギー消費はばかにならない。洗濯機や乾燥機などは日に16時間も稼働しっぱなしなのだ。

11月の住民投票では、現在監獄の光熱費コスト年間25万ドルを半減しようと考えている。もちろんそのために大きな省エネ投資が必要になる。それを固定資産税で負担するのではなく、連邦政府の公的資金の借り上げ(金利ゼロ)で、行なうことを検討中しているだけなのだ。連邦のこのゼロ金利の資金は、公的な建物だけに貸し付けられるものだ。市としては、約7億円(610万ドル)をかけて、監獄だけでなく、シェリフの建物や裁判所関係の建物全般の省エネ化しようと考えている。条件としては、このような公的資金を使う場合は、省エネ改善が20%以上見込めることが必要。住民投票で可決されれば、監獄は100キロワット光起電力システムを取り入れるだけでなく、断熱反射屋根、空調や電灯の効率化のためのアップグレード、郡で害虫で死んだ木々などを燃やすバイオバーナーなどの総合的な省エネ策を講じようとしている。

オバマ政権の景気刺激策が、このような形で、ボールダーの監獄さえにも影響を与えてきている。考えてみると、省エネの可能性は、公的部門でも相当大きいわけであり、それに事業の受託によって民間企業が潤うことができれば、アメリカ経済の相当な部分でも無駄なところが省け公的支出が減り、環境も良くなれば、環境にも大きなインパクトを与えることができそうだ。

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