この調査で、過去二年間に発生した食品の回収問題で、具体的な品目を想起できたのは83%にも達している。このように高い想起率は食品に対する意識の高さが窺える訳だが、それだけ食品メーカーが安全対策に対して気をつけなければいけないことを示している。

昨年3月に、アメリカ人には欠かせないピーナッツ・バターがサルモネラ菌で汚染されているため、連邦食品医薬品局が回収指示をした際に、

IBMの調査によるとアンケートをとった49%もの人が、汚染されている際はその食品を買い控えるとしている。8%ものの人は、そのカテゴリーの食品を食べなくなると述べるとともに、大半の人は、原因の究明と対策が打ち出されるまで食べるの控えると言っている。
過去二年間で一時的にせよ、あるカテゴリーの食品を買い控えた人は47%にも及んでいる。また、面白いことは、メーカーが回収対策して、汚染食品をきちんと処分するだろうと見ている人は55%しか居ないのに対して、販売をした小売店、スーパーが回収に際してきちんと当該食品を処分するだろうと見ている人は72%とメーカーの比率よりも高い。ホールフーズなどがイメージを大事にしているのはよくわかる。ホールフーズ、あるいはクロガー、セーフウェーその他の大手スーパーへ食品を納入しようとするところは膨大な資料提出を求められるのが常で、いつか機会があれば、もう少し詳細に書いてみたい。
量産メーカーが抱える問題は、量産であるが故の問題が多い。トレーサビリティなどをきちんと行なったところで、多くの生産者から調達をする訳だから、事故が起きる可能性は高く、またそのインパクトは量産のために地理的に広範囲に及ぶことも多い。コスト面から、量産メーカー太刀打ちできないが、地産地消やファーマーズマーケットが盛んになって来るのは生産者の顔がより良く見えるからだ。大都会でもファーマーズマーケットが盛んになっていることは言うまでもない。顧客の信頼を失いはじめている食品メーカーは、今後も顧客に厳しい目で見張られていくことになるだろうから、ここをきちんと対策取れるところは顧客の信頼を受けて事業を伸ばす代わりに、対策を怠るところは、顧客に敬遠をされ事業的に失墜することも発生しかねない。
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