日本でも事業家で大成功をして超お金持ちになっているヒトはいる。しかし、まだ、欧米の金持ちとの精神的な隔たりが何かあるようだ。先日もテレビタレントのオプラのショーを見る機会があったが、そのショーにアメリカで二番目にお金持ちのバフェット氏の孫が出演をしていた。その孫は、祖父には教育費は出してもらったが、その後の財産分与は一切なく、自活するように求められていたと云う。日本のことわざに、かわいい子には旅をさせると云うものがあるが、まさにそれを実行しているような対応だった。財産分与をもらえない孫にどのような気分かとオプラは聞いていたが、孫は、祖父の行動を正当化していたものの、何となくお世辞と云う気がしてならなかった。そのように感じたのは物質的になってしまっている自分の問題か、自分の中に日本的な伝統で一家を守ろうとする習慣があるのか、このバフェット氏の行動は、正当だと思うと同時に、何となく人間としてそこまで割り切れるのかなと思った次第だ。自分の子孫を守ろうとする前に世の中の善を行なおうとしている欧米人の発想の違いを考えてしまうのだった。
今度は、ヴァージンレコードやヴァージン航空でで財を成した、リチャード・ブランソン氏が、環境慈善活動のために今後10年間に30億ドルを寄付/投下することを発表した。30億ドルと簡単に言っても想像できない数字だ。それを地球環境のために資本投下をすると云うことだ。純然たる寄付とは言っていないが、個人資産を地球温暖化をさせない新しいエネルギー源のために投資をするのだと云う。
この発表を行った催し物は元アメリカ大統領のビルクリントが行なっているClinton Global Initiativeと云う慈善活動会議の席上でだ。ニューヨークで催された会合には、多くの事業家などが出席しており、当然クリントン大統領の下で副大統領だったアルゴーア氏が出席した。アルゴーア氏は、リチャード・ブランストン氏に地球温暖化の問題を得々と説明をして、貴方がやるのでなくして誰がやるのかと説得をしたと云う。
もちろん、このような記者発表を一つの企業の宣伝のように考えることもできようが、アメリカの元大統領と元副大統領がそろって、このような活動を行うこと自体すばらしいものだと思う。日本も政権交代を行なうが、小泉首相が日本の財界のトップにこのような働きかけを行ない、慈善活動ができるようになれば良いと思う。何となく日本の風土にはない活動だが、是非とも日本企業もどんどん見習うべきなのかもしれない。ふと、超億万長者、政治家と環境の問題を考えさせられる出来事だった。タイトルリンクは、クリントのグローバルイニシアチブへリンクしている。
No comments:
Post a Comment