Monday, September 25, 2006

ウォールマートが動くとき(2)

巨大ウォールマートの戦略的なグリーン化方針については、昨日述べたところ。多くの企業がグリーンな方針を打ち出すけれどもその具体策があまりはっきり打ち出されないことも多い。しかし、今回はウォールマートはグリーン施策については公約的なものを出しており、相当注目に値する。市場においてウォールマートの動きをフォローするところも多くあるはずであり、追随するであろう他のスーパーやサプライヤーのメーカーの動きも無視できない。まずウォールマートが公約しているものを列挙してみると次のようなものである:

*まずは、ガソリンの使用を大幅に削減をすること。米国最大規模の輸送トラックフリートを持っているウォールマートは、トラックのハイブリッド化を推進して、3年後には燃料使用効率を25%向上させ、10年後以内には効率改善を倍増させる目標を打ち立てている。これによるコスト節約は、当然現在値での話だが、3億1000万ドルの節約を目論んでいる。

*3−5年以内にMarine Stewardship Councilがサステイナブルと認定をする漁場で捕獲された魚介類だけに(100%)販売を限定していく。これは北米市場を対象にしたものであり、養殖されないサーモンや冷凍魚をも対象としている。世界で魚の漁場がサステインできなくなっていることに対する対応。

*世界中にある7000のウォールマート店舗におけるエネルギーの使用を30%削減をして、既存店における二酸化炭素排出量を7年間で20%削減を使用と云うもの。ウォールマートはちなみにアメリカで民間企業の中では最大のエネルギー消費企業。

*固形廃棄物を米国店舗だけで3年後には25%削減する

*省エネルギー技術のために5億ドル投下をすると発表

*ウォールマートはAuroraコロラド州とMcKinneyテキサス州において環境にやさしい店舗作りの実験を行なっている。この二つの店では、風力発電、駐車場の吸水性アスファルト(地下水に水を戻すための発想)などを含めた実験をしている。これら実験店舗の成果を踏まえ、今後4年の内に、温室効果ガス排出が30%削減される店舗を作り上げようと云う目標を立てている。

*これまで環境グループと距離を置いていたウォールマートだが、積極的に近づくことをして社内プロジェクトの一員的に環境グループと関係強化をしている。

今年の7月のClimate Change DayにAn Inconvenient Truthと云う映画を製作したアールゴア元副大統領をウォールマート本社に招き、映画の試写会を行った。映画が終わった段階で、ウォールマート社員から盛大な拍手が送られた模様。これまで、ウォールマートの真意を測りかねていた疑念懐疑派たちのひとも、ウォールマートが真剣であることを理解し始めている。

ウォールマートの案件はあまりにもインパクトが大きいので明日にさらに、何故ここまでしてこのようなグリーニング化をしているのか引き続き書いていくことにする。まだ、多くのスーパーでの具体的な反応は多くは出ていないが、ウォールマートの動きを恐怖の年を持って見ていることには間違いないはずだ。

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